ご挨拶

 

代表挨拶

NPO法人MIS代表挨拶 代表 大場 卓

弊団体のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
MISはいわゆる国際協力系・国際交流系の学生団体に位置付けられる組織ではありますが、国の垣根を超えて主体的に問題を発見し解決できる次世代リーダーへの成長とその育成に主眼を置いている点に特徴があります。海外で現地学生とともに社会問題と向き合い、解決策を導き実行するというプロセスを踏んでいるのも、こうした目的を達成するためです。
人材育成を目的に掲げるMISではありますが、外部団体との交流や現地での活動を通して、自団体の活動意義についての考えを深めて参りました。グローバル化が進展した現代において多く存在する社会問題は高度に複層的な様相を呈しており、単一の専門性だけではいくら資金や技術が充実していようとも、問題の原因を理解し解決に向かうことができません。社会問題の根本的な解決のためには、主体的に問題に立ち向かう意志を持ち、総合的な視点で問題を分析できる人材が求められるのです。こうした現代だからこそ、学生団体MISとして現地学生とともに次世代リーダーへの成長を目指し活動をすることに意義があると考えています。
また弊団体はこれまで明快なプロジェクト設計のもと、様々な地域で現地の学生とともに社会問題の解決策を実行して参りました。特に団体設立から関係を築いてきたカンボジアでは、プロジェクトの積み重ねが功を奏して、現地の大学生が主体的に教育環境改善を継続するに至っています。このような持続性のある可視的な成果こそ、我々の活動意義を再認識させてくれるものであり、我々が活動に尽力する原動力となっています。
ただ、こうした現地学生の主体性醸成という喜ばしい成功例の一方で、徐々に課題も見えてきました。我々が実行したプロジェクトにおいて明確な数値基準に基づき成果を上げたとは言い切れず、プロジェクト設計の改良が求められています。今後はプロジェクト実行の蓄積から得られる経験をもとに改善を図るのみならず、事前調査力の向上、問題発見から解決策を導き出す過程における論理の確認徹底などを通して、社会問題解決性も追求していければと考えています。
現在弊団体は六期を迎え入れる時期にあたり、団体の創設期を知るメンバー全員が活動から身を引きました。団体としての過渡期ではありますが、団体メンバーの増加による量的な力がついたことに加え、努力を費やしてきたプロジェクトの蓄積により、これまで曖昧であったかもしれない質の上げ方がはっきりしてきているように感じています。今後は質の改善のもと社会問題解決性の向上を追求する中で、次世代リーダーへの成長とその育成を目指し努めていく次第でありますが、やはりその過程では私たちの活動に対して多くの方に関心をもっていただくことが不可欠となります。今後ともどうかMISの活動を見守っていただけると幸いです。よろしくお願い致します。

顧問挨拶

日本は21世紀に入ってから長く経済不振に見舞われているだけではなく、2011年3月11日に東北地方を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災以後は国内の震災復興・原発問題等も抱えるようになりました。また海外との関わりに目を移せば、東アジア諸国とは国境を巡る問題をはじめ、環太平洋圏に枠を広げると、日本のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の参加問題等をはじめとする様々な軋轢の中におかれた我が国の現状があります。
この内憂外患の時代に日本がおかれたのは史上初ではありません。歴史の少し前を見れば第一次世界大戦が終わり、日本が太平洋戦争に突入せざるを得なかった頃の時代に、状況的に似ていると言える要素を正しく指摘する歴史家や専門家もおります。そうした方々の説諭には共通する部分があります。それは、国難の時代にあっても、大局的なものの見方や、挑戦的な精神をもち、世界と渡り合いながら国難に向き合う、数限られた若者たちの努力により、我が国が何度も救われてきた事実を指摘する部分です。
若者だからできる大局的な史観、大胆な発想や挑戦が今こそ、新しい日本を背負う世代に求められております。国境を越えて、同じ世代の若者同士がボランタリーに連携することができるのは素晴らしいことです。政治や経済のしがらみを排し、熱意で支えられたその絆こそ、明日の世界を支える架け橋になってゆくのではないでしょうか。
MISは、国境を越え次世代を担うそのような志を持った若者達が切磋琢磨することができる空間をデザインし、将来諸国の未来を担っていくリーダーの育成に挑戦しております。自発的に考え、議論し、実行し、改善する、一連のマネジメントサイクルを通しカンボジア学生との交流を行う【JCSI部門】、交流の輪を広げる【ネットワーク構築部門】そして組織展開を促す【ファシリテーション部門】の3つのグループに分かれ、活動を続けております。
かつて国難におかれた若者たちが、その尊い志を持ちながらも、歴史に埋没せざるを得なかった事実があります。本人たちの努力は決して無駄にはなりませんでしたが、その時代が十分に若者たちの斬新な発想についてゆけなかったことも確かです。この時代はそうあって欲しくありません。彼ら/彼女たちの挑戦を積極的に応援していただきたく、皆様のご理解とご支援をお願いします。

東京大学大学院 総合文化研究科
  関谷 雄一